退職後のストックオプション株の移管

前の会社でやっていたシェアマッチングプランと言われる自社株買い。タイトルは分かりやすくストックオプションと書いたけど、厳密には少し違っていて、給料の数パーセント(上限あり)と会社補助をプラスした金額分の自社株を毎月購入するという仕組み。理論上は会社の補助分だけ割引を受けるのと同じであり、よほど株価が下落しない限りは損しないので、自分の場合は、制度が始まったときから上限ギリギリの金額を積立していた。

今回、退職するにあたり、3ヶ月の猶予期間の間に自分の証券口座へ株式を移管するか、市場価格で売却せよという二つのオプションが提示されたんだけど、最近の株価は、昨年つけたの最高値と比べるとやや低迷気味。

・・・コロナにお構いなく株価爆上げのGAFAMが羨ましい。。。

ということで、自分の証券口座に株式を移管することにしたというお話。外資系勤務の人には、多少役に立つかも!?

<目次>

欧州株はマイナー扱い

まず、そもそも日本の証券会社で欧州株(ドイツ株)を扱っている会社が少ない。我々が使うような手数料安めのネット証券だと、米国株と中国株は扱うけどドイツ株はね、、、という会社が多いみたい。自分が持っていた2社(マネックス証券楽天証券)とも受け入れNGだった。一方で実店舗を構えているようなフルサービス型の証券会社だと受け入れてくれるという噂を聞いたので、自分の給与口座のある銀行と提携のある某証券会社に問い合わせてみた。

結論から言うと、受け入れはOK。ただしネット口座の場合は売却のみで買い増しは不可となるので、買い増しもするなら実店舗型の口座を開くべしとのこと。これまでは割引があったから購入していたわけで、市場価格で買うことはないだろうと判断したので、とりあえず良いかなと。実店舗型の口座は店舗に赴く必要がありそうだし、とりあえずネット口座を開くことを即決。ただし、ネット口座だけど取引(売却)するときはコールセンターに電話してねというお話を「先ほどお伝え忘れていたのですが。。。」と後からかかってきた電話で聞いたのは何とも香ばしい展開。

オンライン vs 紙の郵送

さっそく口座開設の手続きをネットで送り、無事に口座が開設できたことで移管先は確保。ということで、まずは自社株を管理していたドイツの銀行からの移管手続きを行うことに。ドイツの銀行はネットでサービスを展開しており、手続きとしては送り先となる証券口座を登録して、移管指示を出すだけ。と言っても、いくつか日本側の証券会社で確認しないと分からない項目があったため、日本の証券会社に電話でたずねることに。移管決済の時に使う日本側の担当者のメールアドレスとか、決済に使う取引コード?、金融機関のSWIFTコードなどが必要と言うことでメールで送ってもらうことに。

ところが、手はずを決めたところで日本側の証券会社から衝撃のひとことが。

「印鑑を登録する必要があるのと、今回の移管指示の内容の申込書を記入して送付して頂く必要があります」

・・・な、なんと。面倒くさいなぁと思いつつ、乗りかかった船なので、申込書等の書類を送ってもらい、届いたその日のうちに記入して投函という早業を駆使しつつ、ドイツ側の手続きはネットでサクサクと済ませた。後は待つだけと。。。

シベリア鉄道で陸送ですか?

他の方の経験談を聞いていると、だいたい5日後ぐらいに連絡が来て手続きが終わったなんて話を聞いていたので、自分の場合もそのぐらいで届くものかと思っていたものの、待てど暮らせど移管が終わったという連絡は来ず。かれこれ2週間ほど経った頃か、日本の証券会社から「まだ、先方のドイツの銀行から連絡ないんですけど、何か状況をご存じですか?」と聞かれる始末。ドイツ側のサイトを改めて見返してみると、移管完了まで5〜20営業日と書いてあるものの、手続きをした日に「資金送金中」というスタータスに変わってから全く変化なし。ネット銀行だと個別の担当者が誰だか分からず、こういうときはちょっと不便に感じるなと思ってしまった。ただ、FAQなどを見ると資金送金中のものが、送金できなった場合にはステータスが返却済みだかに変わるので、それまで待つしかない模様、、、ということで、ひたすら待つのみ。

自分なりに数えて20営業日目、やはりステータスが変わらなかったので、週明けに問い合わせすることにしたんだけど、なんとその週明けの日に日本側の証券口座の残高がしれっと更新されているのを発見。実に1ヶ月強、21営業日目にようやく到着したのでした。ホントにハンドキャリーでシベリア鉄道で運んだって、もう少し早く着くと思うんだけどね。おそらくだけど、日本の証券会社側に聞いた情報がどこか間違っていたのかなと想像。とは言え、無事に株の移管が終わったので、良しとしましょう。。。

気になる今後

移管直後は株価が非常に下がったものの、幾分持ち直してきた今日この頃。せっかくシベリアをヒッチハイクで運んできた株をすぐに売ってしまうのもアレなので、しばらく株価の推移を見つつ、少しずつ売却していくことになるのかなと思ってます。ただ、日本に移管したときの税務手続きがどうなるのかがちょっと謎。というのも、日本の証券口座に書いてある取得単価は、日本に移管された前日の終値っぽく、実際の取得原価と違うように見えるんだよね。確定申告の時どう書けばいいのかが気になるけど、売ったときに考えることにしよう。

ということで、外資系の持ち株制度もアメリカ以外の国だと結構面倒なのでは?という話でした。