あ、確率の話か (中国語の声調を推測してみる) その2

引っ張った昨日の話の続きです。

どんなデータを作ったのか。

チラ見せするとこんな感じ。

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元となったデータは、ピンインを純粋な発音の部分(子音+母音)と4つある声調(あと軽声も)に分けてマトリックス状にしました。発音の種類は395種類あり、それぞれについて、第1声から第4声までの出現頻度を出してあります。と言っても、あまりサンプル数が少ないモノは参考にならないので、20回以上の頻度で使われたモノ(190/395種類)を参考データとして使うことにしました。

xin, cheng, gongは自信を持ってヤマを張ろう

一応前提の確認です。単純化して言うと、音は分かるけど声調が分からないときにヤマを張れるかというお話しです。結論から言うと、いくつかヤマを張っても大丈夫そうなものがあるようです。

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例えば、xinという発音の漢字は、81.6%の確率で第1声となるようです。逆に言うと、とりあえず第1声で発音してしまえば、恥をかく確率は20%以下で済みそうです。

chengなんかはもっと顕著で、第2声の確率が90%を超えています。これならドヤ顔で第2声で発音しておけば、ほぼ大丈夫でしょう。

さらにこの中で言うと、gongも第1声となる字が80%を超えていますね。

有用かも知れないこの分析

データをざっと眺めた感じだと、第1声から第4声にまんべんなく散っている発音の方が少数派だと分かってきました。要は発音によって声調に偏りがあると。ちなみに全てをトータルすると、(日本人の苦手な)第3声は比率で言うとやや低め、代わりに第4声がやや多めみたいです。

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実は、結構きちんと探求すれば結構な確率で正しい声調が推測できるようになるかも、、、なんて甘い考えを抱いてしまいました。

また、面白そうなネタがあったらご紹介したいと思います。

一応、HSK6級ホルダーとしてお勧めの参考書など。

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注:私は言語学者でもなく、単なる一中国語学習者です。おそらく中国語学習クラスタ界隈で「当たり前」となっている事と真逆なことを書いたりしているかも知れません。でも、目くじら立てて批判しないでくださいね。あくまで目的は、自分の持っているデータで何か面白いことが引き出せないか、ということなので。