あ、確率の話か (中国語の声調を推測してみる) その1

今から一ヶ月ぐらい前に、自分の持っている中国語単語DB(5800語ぐらい入っているはず)のデータをいじった話を記事にしました。

Accessing Chinese word database
Analysing Chinese words 2
Pick up combination of Pingyin and Chinese characters

この単語DBの大半(5000/5800)は、国際的な中国語試験であるHSK(汉语水平考试)の最高級である6級の試験要綱に載っていた単語なので、中国語を第2言語として勉強する人はこのぐらいのレベルに到達してねという意味において、妥当な語彙がカバーされていると言えると思います。その単語と発音(ピンイン)を抽出して、いろいろいじってみたのですが、その後一ヶ月、あまり活用されることなく放置されていました。

ところが、これまた最近放置気味だったEvernoteの整理をしている際に、当時作ったデータも取り込んでおこうかと見直したところ、意外に良い情報が転がっている(かもしれない)!と気づいたのでした。

日本人中国語学習者にとって最大の難関は声調

異論はあると思いますが、自分自身で中国語を勉強してきた実感から言わせてもらうと、日本人にとって最大の難関は声調を覚えることです。例えば初めて見る(中国語の)漢字に遭遇した時、(日本語の)音読みの傾向からピンインを想像することは、ある程度学習時間を積み上げれば、あまり難しくありません。ただ、それを声に出そうとしたときに難関となるのが声調です。発音自体は正しい(という言い方も変だけど)のに声調を誤ったがために、意思疎通できなくて悔しい思いをしたというのは一度や二度ではありません。

てか、今でもあります(笑)

じゃ、ネイティブである中国人は全ての発音を声調記号付きで覚えているのか?というとそうでもなさそうです。というのも、自分は"対外上級中国語老師"のライセンスを持っている先生に週一回中国語のレッスンを受けているのですが、発音を確認するときは、まず自分で口に出して発音してから「これは第○声」ですねという答え方をします。日本人も日本語になんとなくアクセントを付けているように、中国人も同じようにこの漢字だったら、こういう発音(声調)だという覚え方をしていると想像できます。

でも、大半の外国人中国語学習者は、いい大人になってから中国語を勉強し始めるのに、そこからネイティブな身の語彙の蓄積ができるまでにどれだけの時間を費やさないと行けないかと考えたら気が遠くなります。

人格を否定される?

ところで、音自体は正しいのに間違えた声調で発音したときに、ネイティブ中国語スピーカーの反応は想像を絶するものがあります。

んあ?

と、初めて聞いた人なら全人格を否定されたような衝撃を受けるぐらいの反応なんですが、冷静に考えると、そのネイティブさんのボキャにない発音を見舞ってしまっているので、ネイティブさんも反応に困っているわけです。

話が良い感じにこんがらがってきましたが、言いたいのは、声調だけ間違えただけにも関わらず、初めて聞いた音のようなリアクションをするネイティブさんを見るに付け、こんな仮説が思い浮かんだのです。

特定の音に対して声調に偏りがあるんじゃないか?

それなら調べてみましょう。

ということで、その2に続く。

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注:私は言語学者でもなく、単なる一中国語学習者です。おそらく中国語学習クラスタ界隈で「当たり前」となっている事と真逆なことを書いたりしているかも知れません。でも、目くじら立てて批判しないでくださいね。あくまで目的は、自分の持っているデータで何か面白いことが引き出せないか、ということなので。