上昇志向皆無のオジさんがベンチャーに転職する話 その3 ダサッ!
キャリア的上昇志向のないオジさんが、何故かこの年齢で外資系ベンチャー企業に転職することになった顛末を書くシリーズの第3弾。その他のオプションを手に入れたことで精神的に安定したはずだったんだけど、、、という話からスタート。
<目次>
待てど暮らせど情報が来ない
ニュースが流れてから早1ヶ月。残留オプションの形がはっきりと見えてきたところで、新会社の情報が入ってこない。待遇は今より良くなるとか、投資額は桁外れに大きいという話は聞くものの、それ以上の詳細が全く聞こえてこない。定期的に情報をアップデートすると言っていたのに。。。
そんな中、久しぶりにインフォセッションが開かれる事になったという会議依頼が届く。さらに参加者からの質問も受け付けると。これで、ようやく新会社の全貌が見えてくるのかと思い、少し安心したのを覚えている。待っている間にも当事者間では噂が噂を呼び、一方で部外者にとっては無関心という期間が続いた。
自分の中では、この話の存在を部外者(前所属部門での仕事の関係者)にどのタイミングで伝えれば良いのかという悩みは抱えたままだった。
期待の新情報とは?
ついにインフォセッションの日がやってきた。「ついに」と書くと期待に溢れていたように見えるかもしれないが、確かな情報が届かない状況下で「やっとこの日が来たか」という感覚の方が強かった。序盤の頃だったか、新会社の首脳陣の名前が発表された。出てきた首脳陣の名前は、大体想像通りで「あ、やっぱりね」以外の感想は無かった。
続いての発表は、新しい会社の名前だった。その名前を聞いた感想は、、、
ダサッ!
名前に込められた思いをドヤ顔で語られれば、語られるほど、この名前を背負って行くのは微妙だなと思った。余り書くとバレてしまうが、日本で評判が良いとは言えない某社の名前に似ているのが何よりも引っかかった。(※ちなみに、コレを書いている今の時点では、自分の中でもう少し消化できてきており、悪くない名前かなと思っていることは付け加えておきたい)
その後は、詳細はこれから決まるだとか、抽象的な話に終始することになり、約1時間半のセッションを終えての感想としては、
・・・ん?つまり、今日の発表は、会社名と新首脳陣の名前だけ?
新しい会社での仕事のやり方はこうなる的な話は聞けずに、正直がっかりした。
理念より知りたいのは待遇。。。
その後も新しい会社の理念だとか、コレまで聞いた話の焼きなおしに終始することになる。今思い返せば走りながら新しい会社の立ち上げをしているがために、具体的に発表できる内容が限られていたんだろうと想像はつくものの、なんとも言えないストレスがたまる瞬間だった。これ以外にも、今いる会社から転職、つまり退職したときの扱いについての説明会みたいなものもあったが、将来の待遇も分からず、単純に出て行けと言われているような多少ネガティブな気持ちになったのは事実で、さっさと残留決めてやろうかと思ったり、一方で退職金の計算をして、今のこの金額貰えるのも悪くないなぁと思ったり、とにかく振れ幅というか、気持ちの浮き沈みが激しい日々をしばらく送ることになる。
まさか、自分にはオプションがあるということが逆に自分を悩ませることになるとは、、、
(つづく)